|
渋滞緩和目指し再工事 - 2006年6月05日 |
トンネル問題でNSW州政府
クロス・シティ・トンネルの開通でシドニー市内の渋滞が悪化している問題で、モリス・イエマNSW州首相は6月4日、トンネルの利用を即すために閉鎖するなどした道路13カ所を復元させる方針を明らかにした。ウィリアム・ストリートの東向き車線で1レーン復活させたり、ドゥルーイト・ストリートを両面通行に戻したりして、市内中心部の渋滞緩和を目指す。
キングス・クロスからダーリン・ハーバーまでの東西2.1キロを結ぶ同トンネルは、2005年6月に開通したが、高い通行料から利用者数が予想を大幅に下回り、大量の迂回車両が市内に流入した。これに加えて、利用促進のため同州政府が車線を減らしたり、道路を閉鎖したりしていたため、市内の渋滞は極度に悪化。市民の州政府への批判が強まっていた。
5日付「シドニー・モーニング・ヘラルド」によると、民間のトンネル運営会社「クロス・シティ・モーターウェイ」は、州政府に対して、閉鎖された道路が再開されることによる損失9,600万ドルの支払いを非公式に求めたという。しかし、州政府が提示した損失補償額は2.000万ドルと大きく開きがあり、問題が法廷に持ち込まれる可能性もある。
同トンネルは、開通前、市内中心部の交通量を約9万台減らし、交通渋滞を大幅に緩和すると期待されていた。
|