バルク・ビリングに戻る医者が増加
保守政権成立直前の時期には及ばず
4月5日、連邦政府のトニー・アボット保健相は、2005年に74.7%だったバルク・ビリングを採用している医者が全体の74.7%だったが、2006年には76.6%に増えたと発表した。バルク・ビリングとは、メディケアの1割患者負担を患者から徴収せず、医者が9割だけを政府の還付を受けるという、低所得者が病状が悪化する前に医者にかかることを奨励するために医療者側が配慮してできた仕組みで、バルク・ビリングを採用する医者は、高額所得者相手の医者を除いて、1985年頃から次第に増え、1996年には80%に達した。しかし、1996年に政権についた保守連合は、「医者は名目診察費の9割で十分なのだから診察費の増額は認めない」態度を取ったため、バルク・ビリングを廃止する医療機関が増えた。2004年には保守政権も医者向けのインセンティブ支払いを導入し、バルク・ビリングを復活する医者は、3選挙区を残して全ての選挙区で増えてきた。増えていないのは、トニー・アボット保健相のお膝元である、モスマン、マンリー、ディーワイに広がる富裕地区のワリンガー他2選挙区だけである。2006年のメディケア還付金は112億6,000万ドルに達している。労働党の保健スポークスウーマン、ニコラ・ロクソン議員は、「バルク・ビリングを復活する医者が増えていることは歓迎するが、バルク・ビリングが減ったのは、ハワード政権がバルク・ビリングとメディケアを締め付けたため。これでも労働党政権時代に届かない」と批判している。バルク・ビリング率の最も高い選挙区はシドニー首都圏西部のセント・メアリーズ、ミンチンベリー、ルーティ・ヒル、ドゥーンサイド、ブラックタウンの一部を含む低所得者の多いチフリー選挙区だった。一方、低所得者の非常に少ないACTのフレーザー、キャンベラでバルク・ビリングを採用する医者は50%に満たない。(AAP)
この記事はAAP配信記事の忠実な翻訳であり、日本国内の報道と合致しない記述も含まれています。
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