オーストラリアの留学ビジネスは今や、国内有数の輸出産業だ。英語圏であることや教育水準の高さ、治安の良さなどの要因から、留学先としての人気は年々高まっている。連邦政府も留学産業を重要な輸出産業ととらえて、海外に向けて積極的にPR。留学生を受け入れる教育機関を対象に、「CRICOSコード」と呼ばれる全国統一の認定基準を設けてクオリティーの維持･向上にも力を入れている。

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理想的な留学デスティネーション

オーストラリアの概要 面積：769万km2（日本の約21倍） 人口：約2,077万7,731人 （2007年3月連邦統計局推計） 首都：キャンベラ 通貨：オーストラリア･ドル 国家元首：エリザベス女王（英国） 連邦首相：ジョン･ハワード（自由党） 国家形態：立憲君主制 政治形態：議院内閣 オーストラリア政府教育情報センター ウェブサイト（日本語） Web: オーストラリアの留学情報を詳しく掲載。 留学を思い立ったらまずはアクセスしてみよう

温暖な気候とわずかな時差
　 南半球にあるオーストラリアは1年を通して温暖な気候と豊かな自然に恵まれている。日本の21倍もの国土を持つこの国では、各地によって温度差があるのも特徴。しかし、NSW州のシドニーでは冬でも日中は気温が15度以下の日はほとんどなく、VIC州のメルボルンでは年間平均気温は20度前後となっている。別名「サンシャイン･ステート」とも呼ばれるQLD州にいたっては、年間の平均気温が24度と、日本に比べるとはるかに過ごしやすい気候だ。
　 雄大な自然もオーストラリアの魅力の1つ。人気のビーチをはじめ、コアラなどの珍しく愛らしい動物たち、「エアーズ･ロック」など、自然の素晴らしさを体感できる名所が多い。
　 日本との時差はNSW州、QLD州、VIC州、ACT、TAS州でプラス1時間、NT、SA州でプラス30分、WA州でマイナス1時間となっており、日本との往復や連絡などさまざまな面で非常に便利だ。

多文化主義とオージー気質
　 オーストラリアは世界中から多くの移民を受け入れており、「マルチカルチャリズム（多文化主義）」の国として知られている。世界中から集まる移民や滞在者と同様に、留学生に対しても理解がある。フレンドリーなオージー気質は「マイトシップ」と呼ばれ、誰に対しても分け隔てなく平等に接している。ほんの数日でもオーストラリアで生活すれば、すぐにこの国のオープンな雰囲気を感じることができるだろう。

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教育機関

オープンな教育環境
　 オーストラリアの教育水準は非常に高い。イギリスの伝統を受け継いだエリート教育が行われている大学をはじめ、高校と大学の中間に位置する高等教育機関の公立専門学校であるTAFE、日本の専修･専門学校と同じ位置付けの私立専門学校、そして英語を学ぶために世界中から留学生が集まる語学学校など、非常に高いレベルの教育が行われている。

大学
　 オーストラリアの大学は日本の大学と大きく異なり、一般教養課程のような授業がなく、入学後すぐに高度な専門課程で学ぶことが多い。そのため、入学時にはある程度の専門的な知識が必要とされる。また、私立の大学は少なく、ほとんどの大学が国公立である点も日本とは異なっている。
　 専攻するコースによって異なるものの、オーストラリアの大学では、ほぼ3年で学士資格を取得することができる。しかし教育水準は非常に高いので、外国人留学生は高い学力と英語力が必要となる。3人に1人が留年すると言われるほど厳しく、中途半端な気持ちで大学へ進んで留年するのは珍しい話ではない。それは日本の大学の比ではないので、オーストラリアの大学へ留学を考えている人は相当な覚悟と自覚が必要だ。

TAFE
　 高等職業訓練専門学校（TAFE）はオーストラリア国内における公立の専門学校で、さまざまなコースを持つ学校が州ごとに運営されている。大学と並ぶ高等教育機関であるTAFEでは、専門的な各コースで質の高い授業が行われており、それぞれの分野でディプロマやアソシエート･ディプロマ、アドバンス･サーティフィケート、サーティフィケートといった資格を得ることができる。大学よりもさらに実践的な知識と技術を学ぶTAFEでは、取得した資格を武器に、卒業生は即戦力として世界中で活躍している。

私立専門学校
　 オーストラリアには公立専門学校のTAFEと私立の専門学校があり、私立の専門学校もTAFE同様にさまざまな専門コースを設置している。最も多いのがビジネス･コースで、ほかにもコンピュータ、ホテル、観光、デザインなど各専門分野のスペシャリストを養成している。期間は学校やコースによって異なるが、サーティフィケートやディプロマなどの資格を取得する場合は1年から2年といった比較的長期のコースで学ぶケースが多い。

語学学校
　 語学学校には大学･TAFE･私立専門学校の付属校と私立の語学学校があり、どちらの語学学校も政府によって決められた施設基準および授業内容を満たしていなければ海外留学生受入校として政府に登録されない。学生ビザが発給されるのは政府認可校のみなので、学生ビザを申請する際は、希望の語学学校が政府認可校かどうかを事前に確認する必要がある。