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NEC、総合ソリューション事業の展示・発表フェア開催 - 2007年3月08日 |
新仮想PC型システム、豪州市場投入を発表
▲新仮想PC型シンクライアント・システムのプレゼンテーションを行う小林NEC本社専務
NECオーストラリア(本社メルボルン=岩佐俊治社長)はシドニーの現代美術博物館を会場に3月7日、同社が積極的に推進するクライアント総合ソリューション事業の展示・発表フェア「NECエクスペリエンス」を開催した。4月1日付けで企業向け通信サービスを提供するNECビジネス・ソリューションとNECオーストラリアの現地法人2社が合併するの機に、顧客に対してソフト面とハード面の総合的なサービス提供が可能になることをアピールした。会場には医療現場、教育現場、小売店舗、個人事業者、コール・センターなど8つのシチュエーション別ブースを設け、同社が提供可能な総合ソリューション力を分かりやすく展示・解説した。
また、同フェアでは日本電気(NEC、東京都港区)本社の小林一彦・執行役員専務が、同社が昨年11月6日付けで既に日・米・欧で販売・展開している新仮想パーソナル・コンピュータ(PC)型シンクライアント・システムの豪州市場投入を発表した。シンクライアント(Thin Client)とは、ユーザー端末に必要最小限の処理をさせ、ほとんどの業務処理やデータ管理をサーバー側に集中させたシステム。端末にモニター、キーボード、マウス、ネットワーク回線をつなぐことで使用でき、PCが必要なくなる。
同社開発の同システムは、新規開発のシステムLSIを搭載した小型デスクトップ型シンクライアント端末「US100」(400ドル)を用いることで、IP電話や動画処理を業界最高レベルの品質で実現することを可能にしたのが特徴。小林専務は、データをサーバー上に保存することで外部へのデータ漏洩を防ぐなどセキュリティー対策につながる点や、場所を問わずに業務が行える機動性についても強調。また、サーバー1台につき最大20台の仮想PC型シンクライアント端末を稼働させることができ、従来のビジネスPCに比較して総保有コストが40%も削減できる点や、60%以上の消費電力の低減になる点についても大きな特徴として説明した。
同社は2009年までの端末ベースの売り上げ目標を5万台、シェア目標を50%以上としている。
▲挨拶するNECオーストラリアの岩佐社長
▲手のひらサイズの新仮想PC型シンクライアント端末「US100」
▲新仮想PC型シンクライアント端末「US100」はモニターの背面にも装着可能
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