体験しながら豪州文化を学ぼう!
移民が多く多種多様な文化が存在する一方、広大な国土と温暖な気候に育まれた大らかなオージー文化には、日本では考えられないような常識がいっぱい。そんなオーストラリア文化を知るための基本知識と体験のススメをご紹介。カルチャー・ショックを楽しむ所から、充実のオーストラリア生活をスタート !
■ ワイン文化を学ぶ
質の高さと安価から人気が定着したオーストラリア・ワイン。広大で肥沃な土地とワイン作りに適した気候を生かし発展を続け、今や世界第4位の輸出量を誇る。
ヨーロッパがワインの「旧世界」と呼ばれるのに対し、オーストラリアは南アフリカやカリフォルニアなどと同様「新世界」と呼ばれるのは、伝統を重視し、産地や品種に制約があるフランスなどと違い、品種を自由にブレンドでき、スクリューキャップの導入など古い慣習にとらわれず最新のテクノロジーを取り入れたワイン造りを進めているためだ。そんなオーストラリア・ワインの名を一躍世界に知らしめたのが、ペンフォールド社の“グランジ”。オーストラリア・ワインの最高峰とされ、国内でも手に入りにくい逸品。
有名な産地には、NSW州のハンター・バレー、VIC州のヤラ・バレー、SA州のバロッサ・バレー、クナワラ、WA州のスワン・バレー、マーガレット・リバーなどがあり、それぞれに風土を生かした美味しいワインが造られている。種類や味を詳しく知るには、レストランやワイナリー主催のワイン教室や、ワイナリー・ツアーに参加してみるのがお薦め。
ハンター・バレー・ワイン・アンド・チーズ・テイスティング・ツアー
シドニーから車で約2時間。オーストラリア屈指のワイン産地として知られるハンター・バレーで、ワインやチーズのテイスティングが楽しめる。基本料金プラス$10でランチのアレンジも可。食後はブーメラン投げなどで大自然が満喫できる。
■Hunter Valley Wine and Cheese Tasting Tour
料金:大人$85、コンセッション$79、子ども$75(12歳以下)
Web: www.activitytours.com.au
ピノ・ノワールのお土産付き「ワイン・マスター教室」
ジェームス・ハリデイが1985年に立ち上げ、現在はコンサルタントとして関わっているVIC州のワイナリー、コールドストリーム・ヒルズ(Coldstream Hills)。同ワイナリーのリザーブ・ピノ・ノワールは、“豪州のロマネ・コンティ”などと呼ばれて人気を博している。
そのコールドストリーム・ヒルズが、ピノ・ノワールのお土産付きワイン・マスター教室を開催する。最新ワインのテイスティングやワインの品種と特徴、料理との組み合わせなどの講習が行われる予定。また、10年以上の経験を持ったエキスパートが、どんなワインに関する質問にも答えてくれる。
参加者は当日に限り全ワインを20%オフで購入できる特典も。定員があるため、事前に予約が必要。詳細は同ウェブサイトを参照。
■The Coldstream Hills Masters Of Class
開催日:10月20日、11月17日、12月15日
会場:コールドストリーム・ヒルズ
住所:31 Maddens Lane, Coldstream VIC
料金:$110(ピノ・ノワール1本、証明書付き)
申し込み・問い合わせ
申し込み
Web: www.coldstreamhills.com.au
(Photo: Sydney Wildlife World)
■ 固有の動植物に触れる
永く孤立した大陸であるオーストラリアは、独自の進化を遂げてきた動植物の宝庫。ここでしか見られない動物や植物に、自然の状態で触れることができるのも大きな魅力だ。コアラやカンガルーなどの有袋類だけでも、固有種は60種類に上り、植物に至っては1万7,000種の固有種が存在し、詳しい生態が分かっていない動植物も多い。熱帯雨林には危険な毒を持ったクモやヘビも多く、十分な注意が必要だ。
また、固有種の中には絶滅の危機に瀕しているものも多い。人気者のコアラはNSW州やVIC州では並んで写真撮影できるものの、抱いての撮影はQLD州でのみ許可されているなど、貴重な動物たちと触れ合う際のルールには気を付けたい。
入国の際に税関で食物の持込に関する厳しい検査があるのも外来種から固有種を守るため。卵製品や肉製品、果物や種子などは一切の持込が禁止されている。もし虚偽の申告をした場合は、没収されるだけでなく罰金が課せられることも。禁止項目の詳細はオーストラリア検疫検査局(AQIS)のホームページをチェックしよう。
■AQIS
www.daff.gov.au/languages/japanese
■ スポーツ文化
自然環境に恵まれ1年を通じて気候が温暖なオーストラリアでは、野外で行われるスポーツが盛ん。スポーツ教育にも熱心で、子どもの頃からスポーツに慣れ親しむ機会も多い。水泳をはじめクリケットやラグビーなど、スポーツ観戦が人気なだけでなく、休日の公園では子どもから大人までがスポーツに興じる姿が見られ、夏はマリン・スポーツ、冬はスキー&スノーボードと、スポーツはオージー・ライフを語る上で欠かせない存在だ。
また、スタジアムに足を運んだり、パブで観戦するうちにオージーと会話が弾んで仲良くなるきっかけになるかも。地域のスポーツ・コミュニティーに参加してみるのも、英語力の向上と友達作りの助けになるだろう。
2大人気スポーツ
クリケット&ラグビー
クリケット
日本ではあまり馴染みのないクリケットだが、歴史は古く、イギリスで始まって以来今や世界約100カ国でプレーされ、球技ではサッカーの次に競技人口が多い。オーストラリアは現在世界ランキング1位、ワールドカップ3連覇中の強豪国。それゆえ人気も高くスター選手も多く存在する。シーズンは夏で、10月中旬〜3月中旬に国内リーグが行われる。ルールは野球に似ているが少々複雑。11人の2チームで攻守に分かれ、守備側はボールを投げるボウラー(投手)、それを受けるウィケット・キーパー(捕手)、そのほかの9人のフィールダー(野手)で構成。ボウラーが20メートル間隔で刺されたウィケットと呼ばれる棒の一方からもう一方のウィケットを目掛けてボールを投げ、攻撃側はバッツマンと呼ばれる1番打者と2番打者が両側のウィケットに分かれ、ストライカーである方が打撃した際、双方の位置を入れ替わるようにしてウィケット間を走り、得点する。10アウト交代のため試合時間が長く、丸1日から5日かかるが、近年は投球数やイニングに制限を設けて短時間で終了するゲーム形式が主流。ランチタイムやティータイムを挟むので、ゆっくりと試合を楽しむ紳士のスポーツとされている。
■Cricket Australia
Web: www.cricket.com.au
ラグビー
楕円形の球を使用し、パスやキックをつないで得点するラグビー。と、ひと口に言っても、オーストラリアには3種類のラグビー・リーグが存在している。このことからもオージーたちのラグビー熱がうかがえる。世界各国でプレーされラグビーW杯で採用されるのは、15人制のラグビー・ユニオンにあたり、日本でいうラグビーもこれだが、ほかの2つより人気は少し劣る。もう1つがラグビー・リーグ(13人制)で、ルールはほぼユニオンに同じ。フッティと呼ばれ、特にNSW州で人気が高い。さらに、オーストラリアで独自に発展したラグビーが、18人制のオーストラリアン・フットボール・リーグ(AFL)で、クリケットの楕円形の競技場を使う。特にVIC州で人気が高い。ラグビーのシーズンは、クリケットと逆の冬。オージーたちは1年中クリケットかラグビー観戦を楽しんでいるようだ。
■Australian Rugby Union
Web: www.rugby.com.au
■Australian Rugby League
Web: www.australianrugbyleague.com.au
■Australian Football League
Web: afl.com.au
地域の
コミュニティーに参加する
例えばNSW州には、「コミュニティ・カレッジズNSW」があり、文化教室をはじめ、語学やビジネス関係、DIY、スポーツ、ダンスなど幅広く、比較的安価で参加できる活動がそろっている。自分の住んでいるサバーブのページを見てみよう。
Web: www.communitycolleges.nsw.edu.au
■ 社交の場・パブ体験
アルコールの消費量が世界で5本の指に入るオーストラリア。コミュニケーションの手段としてお酒がビジネスの潤滑油になることも珍しくない。街中にはレストランでもバーでもなく、気軽にお酒が楽しめる「パブ」が溢れ、ちょっと立ち寄って1杯――と、昼夜を問わずお酒を楽しむオージーたちの社交の場になっている。
また、パブで飲んでいるとフレンドリーなオージーたちに話し掛けられたりして、楽しいひと時が過ごせるに違いない。州によって種類が異なるいわゆる地ビールが豊富に楽しめるのも特徴だ。お酒の種類や値段、食事などパブによってスタイルもさまざまだが、肩肘張らずにオージー・スタイルで楽しみたい。パブに入る際は写真入の身分証の提示を求められることがあるので持参しよう。
■パブ=ホテル!?
「○○ホテル」という名前のパブを街でよく見かけて不思議に思う人も多いのではないだろうか。これは、開拓時代に夜遅くまで酒類を販売してはいけないという法律があり、唯一販売が許されていたのが宿泊施設のあるホテルだけだったことから、お酒を出したいパブはこぞって名前をホテルと付け、酒類を提供していた名残なのだそう。実際に簡易宿泊施設を備えている、もしくはホテルの1階がパブになっているところもあるが、ほとんどは名前だけで、気軽に立ち寄れる呑み屋なのだ。
ロックス・パブ・ツアー
歴史ある街ロックスのパブ3軒を1時間45分で回るパブ・ツアー。1人34ドル50セントでアルコール3杯と3軒のうちいずれかのパブの食事割引券を含む。毎日5PM〜6:45PM催行、最大20名だが団体の予約も受け付けている。
問い合わせ
Web: www.therockspubtour.com
■ ビーチ・カルチャー
四方をすべて海で囲まれたオーストラリアは、ライフセービング発祥の地としても知られ、長い海岸線には美しいビーチが連なる。都市部からもすぐビーチへのアクセスが可能で、泳ぐだけでなく日光浴をしたり、さまざまなマリン・スポーツにチャレンジしたり、浜辺でBBQを楽しんだりと楽しみ方は無限大。たとえ泳げなくても透き通った海に青い空と白い砂浜を見れば、その魅力にはまってしまうに違いない。また、国内には305のライフセーバーのクラブがあり、会員数は約11万3,000人に上り、その数は世界一。2007年はライフセーバー活動100周年に当たる。
ビーチ・ウォーク
マリン・スポーツのメッカ、ゴールドコーストでライフセーバーが催行するミニ・ビーチ・ツアー。美しいサーファーズのビーチを歩きながら、ビーチでのルールや波のコンディションについての話が聞ける。
日時:月〜土(日・祝休)7AM〜
集合場所:サーファーズ・パラダイス・ビーチの入り口にあるアーチ前
所要時間:45分〜1時間(天候などにより変更あり)
距離:往復約2キロ
問い合せ・団体予約
※日焼け止め、帽子、サングラス、ビーチサンダルを携行した方がよい
■ 先住民・アボリジニ
オーストラリア文化を語る上で外せないのが先住民・アボリジニの存在。はっきりとしたルーツは分かっていないが、700以上の部族、250もの言語が存在し、5万年ほど前からオーストラリア大陸で狩猟採取生活を送っていたとされる。イギリス人入植以来、過去200年余り虐げられてきた歴史を持つが、近年は一部の土地所有権が認められ、福祉や教育面も改善されつつある。そして、世界各地で注目されているのが彼ら独自の文化や芸術だ。各部族の土地を抽象的に描き儀式に使うなど神聖な意味を持つ絵画はアボリジナル・アートと称され、その独特のデザインや色彩がアートとして高く評価されている。また、北部準州アリススプリングにあるエアーズロックはウルルと呼ばれ、アボリジニの聖地とされ世界遺産にも指定されている。
“精霊の楽器”ディジュリドゥ
ユーカリの木の中心を白蟻が食べて空洞になっているものを利用した、世界最古の管楽器の1つ。部族によっても異なるが、おおむね長さは1〜2メートルで、表面に鮮やかな塗装が施されているものもある。名前の由来は20世紀に入り、初めてその音色を聞いた白人が「ディジュリドゥ」と聞こえたところからと言われる。アボリジニが儀式の際に神聖な楽器として使っていたことから“精霊の楽器”とも言われ、低く響く音色には癒し効果があるとされる。ブーメランと並んでお土産としても人気がある。音は意外と簡単に出せるが、本来の演奏法は循環呼吸(鼻で空気を取り入れ呼吸しながら、口から息を吐き続ける)の技術を要するので素人には難しい。
アボリジニの文化体験
ジャプカイ・アボリジナル・カルチャラル・パーク
国内各地にアボリジニの文化を学べる場所はあるが、ケアンズにほど近いスカイレールのカラボニカ駅隣にあるのが、アボリジニの一部族、ジャプカイ族の暮らしが体験できるテーマ・パーク。展示やジャプカイ族のダンス・ショーのほか、ブーメラン投げ体験などができる。ケアンズ市内からツアーもあり。
Web: www.tjapkai.com.au
■ ボランティア体験
国民の4人に1人がボランティアに関わっているというボランティア先進国のオーストラリア。各州にボランティア・センターがあり、常に情報提供がされている。大きく分けて教育、医療福祉、環境保護の3分野があり、代表的なものに日本語教師アシスタントや、老人介護、チャイルドケア、動物保護や環境保護などがある。今後のキャリアにつながるものや、純粋にボランティアを目的としたものなど、オージーたちとの触れ合いを通して、貴重な体験が得られるはず。プログラムに参加するために参加料を払わなければならないものもあったり、ファームステイ体験など作業を手伝う代わりに食事や宿を提供してくれるものなどさまざまなタイプがある。
CVA(Conservation Volunteer Australia)
環境保全活動を推進するNGO団体。ロッジやファームに滞在しながら植林活動など環境保全を手伝えるプログラムを多数提供している。ヨーロッパやアメリカからも参加があり、各国の仲間とともに環境保護に貢献できる。
Web: www.conservationvolunteers.com.au
WWOOF(Willing Workers On Organic Farms)
有機農法を実践している農場や牧場が登録している団体。リストにあるファームで作業を手伝う代りに食事や宿を提供してくれるエクスチェンジ・ワークが体験できる。
Web: www.wwoof.com.au
ボランティア体験記
今年の6月、友達2人と一緒にケアンズで1週間、環境保護のボランティア・プログラムに参加しました。
来豪して初めてシドニー以外の都市へ行く、それも寒いシドニーを離れ暖かいケアンズへ行けるというので、とても楽しみにしていました。着いた日は事務所での簡単な説明後、その足で1週間滞在することになるキャラバンへ。翌日からボランティア開始。朝8時にはスタッフがキャラバンまで車で迎えに来てくれるので、それまでにその日のランチを自分たちで用意してスタンバイします。バンに揺られながらその日の作業場まで移動するのですが、その車内では、いろんな国から来た人たちと、お互いの国や、オーストラリアについて情報交換、たわいもない話などをして過ごしました。一番嬉しかったのは、キュランダの山へ向かう際、野生のカンガルーに出会ったこと ! 動物園で見た時よりも感動しました。
主な作業は植林で、とにかく広〜いところで8人ほどが作業しているので、やってもやっても終わらない ! という感じで、宿に帰ると毎日が筋肉痛でした。また、苗やポットがごちゃごちゃに置かれている場所を掃除する作業の時は、ポットに隠れているクモやカエルに何度驚かされたことか ! 若い人たちの中には途中で疲れてさぼってしまう人もいましたが、アメリカやヨーロッパから来ていた男の子たちは、しっかりとした考えを持ち、決して仕事が丁寧とは言えませんが(笑)、適度に休憩を取りながら楽しんで作業していました。ついつい黙々と作業してしまいがちな日本人の私はちゃんと働け ! という視線を送りながらも、少しうらやましく感じました。あまりにも作業に熱中しすぎて、大自然の中で楽しげに作業している写真を撮ってませんから(笑)。
スタッフも本当にこの作業が好きなんだなぁと感じられる人たちばかりで、肩肘張らずに参加するというボランティアの真髄を見た気がします。期間が短かったので、あまり話はできませんでしたが、お年を召した方も参加されていて、いろんなバックグラウンドを持った人たちと出会えただけでも良かったなと思います。あっという間でしたが、オーストラリアのスケールの大きさ、オージーたちの自然を思う気持ちに触れることができた1週間でした。
(27歳ワーキング・ホリデー/シドニー)
作業帰りに止まった山の中腹で、ボランティア仲間と。景色と空気が素晴らしかった
1週間だけの参加でしたが、ちゃんと修了証ももらえて記念になりました
■ カフェ編
オーストラリアでコーヒーが飲みたくなったら迷わずカフェへ。イギリス系の紅茶文化かと思いきや、カフェにはイタリアの影響を受けたたくさんのコーヒー・メニューが並び、老舗のコーヒー専門店から、日本でもお馴染みアメリカ系のスターバックス・コーヒー、グロリア・ジーンズなどのチェーン店、食事もできるオシャレなカフェなど、街中の至るところで歩道にテーブルとイス、大きな傘がはみ出したカフェを目にすることができる。出勤前に、ランチタイムに、アフタヌーン・ティーと、お茶とおしゃべりをゆっくり楽しむのがオージー流。さらに興味がある人は、自らコーヒーの作り方が学べる学校などもあるので挑戦してみてはどうだろう。
一般的にカフェで飲まれるメニュー例
☆ショート・ブラック…濃いコーヒー(エスプレッソ)
☆ロング・ブラック…普通のブラック・コーヒー
☆フラット・ホワイト…ミルク入りコーヒー
☆カフェラテ…ミルクとコーヒーが同量
☆モカ…ココアとコーヒーが半量ずつ
☆ビエンナ・コーヒー…コーヒーの上にホイップしたクリームが乗っている。 いわゆるウインナー・コーヒー
■ オーストラリアの国民食BBQ
オーストラリアのグルメと言えば、やっぱり野外で豪快に焼き上げるBBQ。世界各国の料理が食べられることもオーストラリアの魅力だが、各家庭にバーベキュー・コンロがあり自宅の庭やバルコニーでも1年中楽しめるバーベキューがまさにオージー・グルメと言える。基本は牛肉やソーセージ、玉ねぎといった材料を焼くだけのシンプルなもの。公園やビーチには無料またはワンコインで使える公共のバーベキュー・コンロが設置され、材料だけ買えばいつでも誰でも気軽にBBQが楽しめる。週末にはオージー気分で友達を誘って楽しみたい。使用した鉄板を掃除するなど、マナーを守って楽しむのをお忘れなく。
BBQをもっと楽しむ簡単レシピ
レアステーキのパルメザン・チーズとルッコラのサラダ
作り方
?厚めの肉を選ぶ。肉の表裏面に塩とコショウを十分に振り、肉に馴染ませておく。
?温めた鉄板でステーキ肉を中火で焼く。まず側面から焼いていく。
?側面にまんべんなく焼き色が付いたら、次は表裏面を片面3分ほどずつ焼く。1度鉄板に置いた肉は焼き色が付くまであまり動かさないように。
?肉を指の腹で押してみて、ブヨブヨとしていた肉に弾力がつき始めたら、鉄板から下ろし、アルミホイルに包んで15分ほど置く。
?その後もう1度温め直し、斜めにスライスして皿に盛りつける。肉にルッコラを添え、エキストラ・バージン・オリーブ・オイルとバルサミコをさっとかけ、パルメザン・チーズを乗せ、コショウを振って出来上がり。
材料
牛肉(サーロイン)
塩・コショウ
バルサミコ
オリーブ・オイル
(エキストラ・バージン)
パルメザン・チーズ
ルッコラ(ロケット)
シェフのワンポイント・アドバイス
■霜降りの「WAGYU」でなくとも、スーパーで売っているステーキ肉を柔らかいピンク色のレア肉に仕上げるための簡単調理法です。今回は夏らしく、ルッコラ独特の苦味とバルサミコのさっぱりとした味で、サラダ風にいただきます。
■肉はあらかじめ常温に戻しておきます。中がレアな状態でいただけるように、できるだけ厚みのある肉を選びましょう。
■側面からしっかりと焼き色を付け、肉汁を中に閉じこめます。
■また、表裏両面に焼き色が付き、肉に弾力が出てきたら、アルミホイルで包んで熱をゆっくりと通しましょう。柔らかいレア肉に仕上がります。
■もともと繊維のきつい硬い肉を焼いた後は、いつもより薄くスライスすると柔らかさがアップします。
ジューシーなレア肉に
側面をしっかりと焼く
アルミホイルで包んで待つこと15分
●曽我部政之(そがべ まさゆき)シェフ ‐シドニーのシーフード・レストラン「Ocean Room」シェフ(料理長)。新宿プリンス・ホテル、東京プリンス・ホテル、品川プリンス・ホテルのフレンチ・レストランなどで腕を磨き、来豪。シドニーの日本食レストラン「吉井」などを経て現職。
■ オージー・イングリッシュ講座
イギリス英語は標準語、アメリカ英語が大阪弁、オーストラリア英語は東北弁 !? 誰が言ったか、オーストラリアで話される英語は、日本人には聞き取りにくいのが事実。基本はイギリス英語だが、Aが「アイ」と発音されたり、やたら省略されたりと、オージーならではの独特の言い回しがいっぱい。一説には昔から大自然の中で生きてきたオージーたちが、ハエなどが口に入らないように大きく口を開いて話すのを避けたためとか、気候が暑すぎてきちんと話すのが面倒になったため、潰れたような発音や省略形が多用されるようになったなんて言われている。そんな辞書にも載らないオージー・イングリッシュの一部をここに紹介。マスターすればあなたもオージー !?
■ほかの英語圏では通じない !?
今日から使えるオージー英語
G,day mate ! グッダイ、マイト:やあ!
Good on ya ! グッドンニャ:いいね ! /よくやった !
Let's grab a bite ! レッツ グラブ ア バイト:何か食べに行こう !
Spit the dummy スピット ザ ダミー:カッとなる/キレる
Fair dinkum フェア ディンカム:本当の/正直な
※信じられないことを聞いた時に「Fair Dinkum?(マジで?)」と使うことも
Arvo アーボ afternoon:午後
Maccas マッカス macdonalds:マクドナルド
barbie バービー barbecue:バーベキュー
footie フッティー football:フットボール
bickies ビッキー biscuits:ビスケット
brekkie ブレッキー breakfast:朝食
mozzie モジー mosquito:蚊
※名詞が「−y」と変化する例は頻度高し !