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政治 - 2007年10月13日

NSW州医療問題収拾不能状態

患者と病院が州・連邦対立政争の道具に
 ロイヤル・ノース・ショア病院(RNSH)の緊急病棟で、妊娠14週間の女性が医療専門家の処置が受けられないままトイレで流産した事件は、本来州の医療予算と医療専門家の不足が原因だが、その後、同様の経験をしたとする人々が名乗り出、さらには「民間医療保険加入者の多い同病院の予算を労働党政権が絞っている」とする証言が現れ、挙げ句にはシドニー地元紙のデーリー・テレグラフ紙が、「91歳の女性、物置で一晩」の見出しで女性患者の写真を第一面に掲載した。この報道で政府を追及する野党に対し、州政府のリーバ・マー保健大臣が報道を否定し、「91歳の女性患者、エディス・キングさんは医療専門家の観察が必要なため患者治療室に収容された。この部屋は物置ではなく、2001年以来、患者に特別な治療を施すために利用されている」とする看護婦の証言を繰り返した。しかし、10月11日、RNSHの外傷救急医科長を務める、オーストラレージアン緊急医学カレッジ会長のトニー・ジョセフ医師が、「キングさんが患者治療室に移されたのは、入院患者用病床が不足しているためで、リーバ・マー保健大臣は、NSW州の病院の『悲惨な状況を押しつけられただけ』と語り、マー保健大臣の主張と真っ向から食い違った。マー大臣は、今回の事件のような「患者治療室」は、7億ドルをかけた同病院の改良工事が完了するまで続けられることになると語っている。野党党首のバリー・オファレル議員は、「州民に嘘をついている大臣の罷免」をモリス・イエマ首相に要求した。10月10日には、RNSHの看護士や医療職員が、デーリー・テレグラフ紙の報道に怒り、「このような根も葉もない批判をしていると不足している看護士人材がますます医療現場から遠ざかることになる」と反論している。(AAP)


この記事はAAP配信記事の忠実な翻訳であり、日本国内の報道と合致しない記述も含まれています。
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