ホワイトリー作品、記録的な高値
150万ドルで落札
3月13日、シドニーで開かれたドイッチャー・メンジーズ社の競売で、ブレット・ホワイトリー氏の3枚続きの作品、「居間の窓からの風景(1991年)」は、当時、画家が住んでいたラベンダー・ベイからのシドニー・ハーバーの風景を描いたもの。オーストラリアを代表する画家の一人、ホワイトリー氏の作品が100万ドルを超えたのは2度目。競売前の予想価格は90万ドルから120万ドルにコミッションを加えた水準だったが、予想をはるかに上回り、125万ドルで槌が鳴った。この額に20%のコミッションが加わり、合計150万ドルという高値になった。落札者の氏名は明らかにされていない。日本画の影響を感じさせるこの作品は、片側に白い花瓶を配置し、遠景にハーバーと波止場が描かれており、画家が死去する1年前に制作された。ドイッチャー・メンジーズ社社長のエイドリアン・ニューステッド氏は、「シドニー・ハーバーを描いた傑作」と語り、「気分が高まった瞬間にちらっと見えた風景をキャンバスに留めた、視覚的エクスタシーといえる作品。ロマンチシズムと楽天的な気分が、怖れと予感を圧倒している」と、ホワイトリー氏自身がラベンダー・ベイ時代の作品について語っていたとしている。競売では、超現実主義画家ラッセル・ドライスデール氏の作品「赤い風景」が100万ドルで落札されたが、競売前の予想価格は110万ドルだった。5月7日には、サザビーが、同じくホワイトリー氏のラベンダー・ベイ時代の作品ですでにクラシックとされている「オペラ・ハウス」を競売する公算が強い。この作品は、シドニーのカンタス・クラブ・ラウンジの壁にかけられていた作品で、競売価格は200万ドルを超えると予想されている。(AAP)
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