豪政治はいまや「泥沼の消耗戦」
連邦閣僚はキャンベルに続いてサントーロが失脚
3月17日、大臣就任後に所管分野に関連した企業の株式を所有していたことに気づいたとして遅れて届け出たサント・サントーロ福祉サービス大臣が、実は何度も株取引を続けていたことが発覚し、ついに辞表を提出した。最近の連邦閣僚の辞任は、汚職で有罪判決を受けた元WA州首相ブライアン・バーク氏と会ったという理由で、同じくブライアン・バーク氏と会っていた野党ケビン・ラッド党首を辞任に追い込むために詰め腹を切らされたイアン・キャンベルに続いて二人目。熾烈な政府の攻撃は逆効果で、ラッド氏支持率は下がるどころかむしろ上がり、一方、保守連合支持率がじり貧状態。さらに、ケビン・ラッド党首が自らの成功物語として11歳の時に交通事故が原因で父親が亡くなり、住んでいた家を追い出されたと「回顧」すると、その家主の家族が、「父は、ラッド氏の家族に半年間無家賃で住み続けていいと申し出ていた」と反論。また、同じ回顧で、ラッド党首が父親の入院した病院の医療を根拠なく批判したため、閣僚の一人トニー・アボット氏がこれに飛びつき、「丸太小屋から大統領にという自作自演の成功物語」と批判したが、有権者は泥沼の個人攻撃合戦にはうんざりしている。その間に、労働党のケルビン・トムソン議員が、麻薬売買で逮捕されながら保釈中に海外に高飛びしてしまったトニー・モクベル容疑者の身元を保証する推薦状を書いたことがあるということで辞職。しかし、泥はジョン・ハワード連邦首相にも飛んできた。2004年に、現在連邦警察の捜査を受けているアンドリュー・レイミング議員の選挙費用基金の集まりで、ポルノ界の大物で、現在は粗暴犯として服役中のスコット・フィリップス受刑者と昼食を共にしたということが明らかになった。その時には、フィリップス受刑者は、これも連邦警察の捜査を受けているロス・バスタ議員の紹介だったとされている。はほとんど無政策のまま膠着している「消耗戦」打ち切りの命令を下すこともせず、このまま2007年末の連邦選挙にもつれ込む様相。(AAP)
この記事はAAP配信記事の忠実な翻訳であり、日本国内の報道と合致しない記述も含まれています。
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