大型有袋類の絶滅は氷河期が原因
遺物の炭素年代測定から
かつて大型カンガルー、有袋ライオン、ウォンバットなどがオーストラリア大陸を歩き回っていたことが化石の存在から知られている。1930年代に発見されたNSW州のメニンディー湖では、人間の居住跡と大型有袋類の遺物が同じところから見つかるため、長年、大型有袋類を絶滅させたのは気候の変化に対応できずに弱った動物を狩猟採集の人間が狩猟しつくしたのだと考えられていた。2001年にメルボルン大学とラトローブ大学の調査が行われ、学術雑誌「クォータナリー・リサーチ (第四紀研究)」に掲載される。調査では正しく年代を同定するため炭素年代測定法とルミネセンス法が用いられ、双方の値が一致した。その結果、大型有袋類の一番新しいもので5万5000年、ところが人間の存在を示す一番古い証拠は4万5000年と、人間がオーストラリアに出現する1万年も前に大型有袋類が絶滅したことになった。大型有袋類の最大の物は重量2.5トンもあり、大型カンガルーは現在最大のカンガルーよりも1メートルは高かったと見られている。(AAP)
この記事はAAP配信記事の忠実な翻訳であり、日本国内の報道と合致しない記述も含まれています。
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