干ばつで食料品価格もじわじわ上昇
消費者には政府の救済基金もなし
9月26日、2007年末の連邦選挙を控えて、与党国民党党首で連邦副首相のマーク・ベイル氏は、支持母体である農家への干ばつ救済基金として7億1,400万ドルの計上を発表した。しかし、政治家と産業グループは、干ばつの影響が農業関係者だけでなく、全国民の懐を狙い撃ちしてくることになると警告している。グループは、収穫が激減している穀類の値上がりで加工食品のほとんどで製造コストが急激に上昇しており、コスト増を消費者に転嫁せざるを得ないと語っている。また、穀類を飼料にしている鶏、牛、豚なども経営コストが上がり、それに伴って鶏卵、牛乳、食肉がじわじわと値上がりしている。それだけでなく、全国37,700店のレストラン経営者団体も、「レストランも材料価格の上昇を受けて値上がりせざるを得ない」と語っている。穀類は過去3か月の平均価格、トンあたり$A290がわずか2、3週間の間に70%上昇し、トンあたり$A492になった。また、豪鶏卵コーポレーションでは、鶏卵の生産コスト上昇で鶏卵の価格が1ダースあたり50セント、率にすると20%上昇している。青果物も30%値上がりしている。元副首相で国民党党首だったジョン・アンダーソン氏は、「食料品生産量低下と価格上昇は、世界規模の食糧ショックを引き起こすかも知れない。オーストラリアでは年平均で、1億の人口を養う程度の食料品を生産し、大部分を輸出した上でまだ国内をまかなっているが、今後はこのバランスが崩れるかも知れない」と語っている。(AAP)
この記事はAAP配信記事の忠実な翻訳であり、日本国内の報道と合致しない記述も含まれています。
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