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社会 - 2006年8月22日

乳ガン患者に朗報

ハーセプチンをPBS (医薬品購入補助制度)登録
 8月22日、トニー・アボット厚生大臣は、閣議決定として、10月1日より、乳ガン治療薬ハーセプチンを医薬品購入補助制度に登録し、早期乳ガンと診断された女性が政府補助で購入できるようになると発表した。ハーセプチンはこれまで全額自費で購入すると年間5万ドルにもなる薬だった。この措置で今後4年間の政府支出は4億7,000万ドルになるが、年間2,000人の女性が救われることになる。ハーセプチンは、悪性度の高いHER2陽性の乳ガンにのみ効果がある薬だが、あまりにも高価なため、このタイプの乳ガンで苦しむ患者たちが陳情を続けていた。早期を過ぎた乳ガン患者にはすでに補助制度が適用されている。「大勢の人が待ち望んでいた結果が実現して非常に喜ばしい。決定が遅れたために悩んだ人も多いことは分かっているが、薬の審査手続きを済ませなければならなかった」とアボット厚生相は語った。年間1万4,000人の女性が乳ガンと診断され、2,500人が亡くなっている。オーストラリアの乳ガン生存率は向上しているが、発症率も上がっている。ハーセプチンは、ヒト上皮成長因子受容体2と呼ばれるタンパク分子を過剰に造るタイプの乳ガンを標的にする。ハーセプチンで、このタイプの乳ガン患者の生存率が30%向上することが認められている。オーストラリア・ガン・カウンシルのイアン・オリバー議長は、標準的な化学療法とハープセチンとを組み合わせれば、早期HER2陽性乳ガン患者の再発率を46%も抑えることができると、政府の今回の措置を歓迎している。(AAP)


この記事はAAP配信記事の忠実な翻訳であり、日本国内の報道と合致しない記述も含まれています。
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