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社会 - 2007年8月16日

インフルエンザにタミフル賛否両論

基本的にはウイルス感染後に特効薬なし
 現在、この5年で最悪のインフルエンザが猛威をふるっている。元豪国立大学の分子生物学者グレアム・レイバー博士は、インフルエンザが国内で急速に広がっているのに、ほとんど何の対応もないとしている。記録的な感染者数のうえに、すでに4州で子供が6人、QLD州では37歳の男性も風邪様の症状で亡くなっている。患者はいずれも毒性の強い流感A型ウイルスのH3N2またはH1N1に感染している。レイバー博士は、保健局が何か月も前に手を打ち、各薬局にタミフルとレレンザを在庫させ、インフルエンザにかかった人にすぐさま処方箋なしで販売できるようにすべきだと語っている。現在、上記医薬品は処方薬でしかもごく限られた薬局しか在庫していない。博士は、「処方箋など要らない。医師の処方箋を受けようとしているうちにタミフルの効果が出ない段階になってしまう」と語った。連邦政府のトニー・アボット保健大臣は、「インフルエンザ・ワクチンを備蓄する計画はない。連邦政府の備蓄する薬品は緊急事態に備えたものだ」と語っている。CSIROのウイルス学者ジェニファー・マッキム・ブレシュキン博士は、抗レトロウイルス薬に関する情報が欠けていることや同薬を薬局で処方箋なしで買えるようにすることのメリットを認め、「ほとんどの人がインフルエンザの症状で混乱しており、抗ウイルス製剤の処方を受ける頃には手遅れになっている」と語った。しかし、シドニーのウエストミード病院のウイルス学部長ドミニク・ドワイヤー博士は、「薬を簡単に買えるようにすることには問題がある。インフルエンザ様症状の半分は、他の呼吸器疾患かインフルエンザを模倣するウイルスが原因で、そのような患者にはタミフルは効かない。また、インフルエンザ診断に必要な試験法は正確性に欠ける。その結果間違った薬を与えることになってしまう」と語った。(AAP)


この記事はAAP配信記事の忠実な翻訳であり、日本国内の報道と合致しない記述も含まれています。
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