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社会 - 2007年9月24日

世界初の技術で脳静脈瘤摘出手術

術中も患者は意識を保ったまま
 9月24日、キャンベラ病院の脳神経外科医ビニ・クラナ医師のチームが、世界初の術法を採用して77歳の患者の脳から静脈瘤を摘出したと発表した。患者は開頭手術中も全身麻酔をせず、意識を保っていた。この静脈瘤は右目の後の静脈にできたもので、視神経を圧迫し、視力が落ちていた。医師団が怖れたのは静脈瘤が破裂することで、往々にして致命的な結果になる。そのため、リスクの大きい部位の摘出手術を敢えて実施した。手術は2007年4月に行われ、外科医たちは独特の眼鏡を着用し、患者の脳の多次元磁気共鳴画像法スキャン像を見ながら手術を進めた。クラナ医師は、「いわば、サングラスをかけてドライブし、ナビゲーション画像をサングラスに映しているようなもの」と語っている。また、執刀チームは手術の前にバーチャル・リアリティ・ソフトウエアと最新技術の顕微鏡、コンピュータ支援型ナビゲーション装置を使って静脈瘤を突き止め、完全に切除されたことを確認するのにも超音波プローブを使った。クラナ医師は、「このような最新の技術を使って、意識のある患者にキーホール手術を行って静脈瘤のような奇形を切除したというのは世界でも初めての試みと思われる」と語っている。さらに術中も患者の意識がはっきりしていたため、医師が患者と受け答えしながら手術で患者の視力を損なわないよう確認することができた。また、キーホール手術は頭蓋骨に開けた直径1.5cmの穴を通して行ったため、静脈瘤を完全に切除した上で患者は数日で退院することができ、視力も回復してきている。同病院では他の患者にも同じ手術を行い、いずれも成功している。(AAP)


この記事はAAP配信記事の忠実な翻訳であり、日本国内の報道と合致しない記述も含まれています。
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