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社会 - 2006年8月21日

伝染性脳脊髄膜炎患者、投薬を受けず死亡

医療過誤問題が焦点に
 シドニー南西郊ヤグーナのジェハン・ナッシフさん (18) は、18日朝、伝染性脳脊髄膜炎のため、バンクスタウン病院で死亡した。衛生当局が致死性の高いこの伝染病発生のメディア・リリースを一晩記事差し止めにしたことが問題になったが、今度は家族が、「病院の医師は、なぜ娘には投薬の必要がないと言ったのか? 薬物治療を受けていれば娘は助かっていたかもしれないのに」と、衛生当局の回答を要求している。ジェハンさんのボーイフレンドとそのいとこは一緒にギリシアを旅行して帰ってきたばかりで、いとこが伝染性脳脊髄膜炎と診断され、その時にボーイフレンドも抗生物質の処方を受けた。その際に、ジェハンさんも感染しているかもしれないと心配したボーイフレンドが医師に「ガールフレンドは感染していないだろうか?」と尋ねたところ、医師が「大丈夫。治療の必要もない」と何度も同じことを答えた。その後二人で病院にいとこを見舞った時には、看護士たちがマスクを着けていたので、ジェハンさんも看護士に「マスクを着けた方がいいのか?」と聞いたところ、「その必要はない」と言われたと伝えられている。「もし、医療関係者が正しく対応していれば、こんなことにはならずに済んだかもしれないのに」とボーイフレンドが語っている。また、ジェハンさんの父親も、NSW救急サービスの対応を批判している。「18日の朝に娘が病院に行きたいと言った時に、救急隊員が、「オーバン病院では2時間から3時間待たされる」と言った。目が見えなくなり、歩くこともできなくなり、体中に紫色の発疹が出た時になって家族が救急車を呼び、バンクスタウン病院に運び込まれたがそこで間もなく死亡した。批判に対して、20日、NSW救急サービス部長は、「18日の午前3時頃にジェハンさんの自宅に急行した救急隊員2人は、患者が激しい嘔吐と下痢の症状だったので、家族の立ち会いでチェックしたが患者が病院行きを拒んだと記録している。救急隊員はジェハンさんが伝染性脳脊髄膜炎患者と接触があったことは知らず、その段階ではまだ伝染性脳脊髄膜炎の症状を見つけることは難しかった」と語った。NSW衛生局局長は、独立した機関による臨床医療審査会を開くと発表し、「審査会は、医療関係者の処置が正しかったのか、脳脊髄膜炎の伝染性はどうなのか、という疑問に答えなければならない」と語っている。(AAP)


この記事はAAP配信記事の忠実な翻訳であり、日本国内の報道と合致しない記述も含まれています。
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