NSW、キリスト教民主党が候補者を獲得
ムスリム移民排斥で集票を狙う
NSW州フレッド・ナイル氏のキリスト教民主党(CDP)は、連邦政治でこれまでの中絶反対・家庭主義よりも「イスラム教の脅威」を訴えることで集票を図ろうとしている。CDPは現在NSW州議会に2議席を持っているが、その上でNSW州内の連邦6選挙区のうち自由党国民党連合が押さえている3選挙区の1つを狙っている。またWA州でも上院の1議席を狙っている。2004年の連邦選挙では、フレッド・ナイルズ師はNSW州上院を辞職し、連邦上院に立候補したが落選、自分で空けたNSW議会の補欠選挙に立候補、当選、2006年の州議会選挙で再び当選した。2007年には州南部の町ナウラ出身のポール・グリーン牧師を公認で連邦選挙に立てようとしている。元看護士で6人の子持ちのグリーン牧師は、キリスト教価値観を押し出すよりも、反ムスリム心情に訴えようとしており、公認記者会見でも、キリスト教民主党の政策としてムスリム移民を10年間停止することを訴えた。また、ムスリム移民解禁前にムスリム移民がオーストラリアに与えた社会的影響調査を要求しただけでなく、ムスリム移民を受け入れることを鳥インフルエンザが蔓延している国の人間をオーストラリアに迎え入れるのと同じだとたとえてみせた。また、NSW州選挙でCDP投票者が1.4%も増加したのは、多くの国民がCDPの政策を支持しているからだと発言した。しかも、グリーン牧師は、CDPの政策を取り入れたとして、ポーリン・ハンソン氏に謝意を表した。しかし、フレッド・ナイル尊師は、「反ムスリム政策は集票政策ではないが、CDPメンバーの強い意思だ」としている。また、ポーリン・ハンソン氏はQLD州に注目しており、NSW州は関係がないとしている。1998年、ナイル尊師は、ハンソン氏を「人種差別ボタンを押すプロパガンダ機械の操り人形」と呼び、「人種は問題ではない。信条が問題だ」としている。(AAP)
この記事はAAP配信記事の忠実な翻訳であり、日本国内の報道と合致しない記述も含まれています。
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