タンブル環境相、元ハワード顧問と激突
TAS州に計画中のパルプ工場認可をめぐり
TAS州最大の林業会社Gunns社が提出しているパルプ工場建設計画認可申請を迅速に処理するため、TAS州政府は認可審査所管官庁の審査をバイパスする法律を制定し、一方連邦政府も認可に傾いており、マルコム・タンブル環境相さえ、環境基準さえ満たせば建設認可は難しくないという主旨の発言を繰り返している。しかし、8月に入って、元ジョン・ハワード連邦首相顧問で、政府が強引にテルストラの重役に据えたジェフリー・カズンズ氏が計画の立地を問題にして反対、「タンブル氏は環境相としての責任を果たしていない」として、タンブル氏の選挙区ウエントワースで反タンブル氏のキャンペーンを張ると発言した。タンブル氏が、「金持ちのビジネスマンが法に反して政治家を脅すことができるのなら、反対意見の金持ちのビジネスマンも同じ事ができる」と逆襲、それに対してカズンズ氏が、「連邦政府閣僚ともあろう者が一市民に向かって何という発言。自費で自分の意見を新聞広告にすることが違法なのか?」と、金持ち同士のケンカに発展した。ウエントワース選挙区は以前はシドニー東部の富裕な地域を囲む自由党の安定地盤だったが、ボンダイやウルムルーまで含むようになり、比較的裕福ではあっても同性愛者の権利や環境問題では従来の保守的な自由党支持者と一線を画す政治傾向が強くなっており、現在では当落差は2.5%に縮まっている。ケビン・ラッド労働党党首は、「タンブル氏とカズンズ氏の対立は非常に興味深い」と評し、緑の党のボブ・ブラウン党首は、カズンズ氏の立場は、パルプ工場建設が従来の環境派だけでなく、地元ビジネス界の懸念を招いていることを示していると語った。また、今年の連邦選挙でウエントワースから労働党公認で立候補を決めているジョージ・ニューハウス氏は、「タンブル氏の行動はお恥ずかしい限り」と評している。(AAP)
この記事はAAP配信記事の忠実な翻訳であり、日本国内の報道と合致しない記述も含まれています。
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