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政治 - 2007年9月12日

市民権試験法案、上院通過

民主党・緑の党は反対票を投じる
 9月10日、政府の提出した市民権試験法案は、政府が小さな箇所を改訂した上で、上院の保守連合と労働党が賛成票を投じて可決された。法案は再度下院に回され、下院を通過すれば発布される。試験にはオーストラリアの歴史、地理、政府、伝統などの分野から出題され、市民権を申請する移民は60%以上を正解しなければならない。反対票を投じた民主党のアンドリュー・バーレット議員は、「政策として間違っているだけでなく、かつての文化的劣等感への先祖返りでもある」と厳しい。「このような試験が必要なのだろうか。良く言っても、せいぜい血税のムダ遣いであり、軽いエンターテイメントと言ったところだ。ためしにショッピング・センターで、ハワード首相の言う平均的オーストラリア人に同じ問題を出してみればいい。どれだけ正解できるか。しかし、もっと危険なのは、意識的無意識的に特定の人間やグループを排除するのに用いられる可能性があるということだ」と批判した。「試験問題を豪選挙管理委員会が豪生まれの市民を選んで同じ試験問題を課し、試験内容の妥当性を調べる」という民主党の修正案を政府が否決した。試験が実施されるようになれば試験問題内容も社会一般の知るところとなるのだが、現在、政府はその試験問題を秘密扱いにしており、わずかに「印象派絵画のハイデルベルグ学派の興隆」などというオーストラリア生まれのオーストラリア国籍者でもほとんど知らないような歴史が問題に含まれていることが伝えられた。また、市民権資格の英語力基準はこれまでよりさらに引き上げられる。緑の党のケンリー・ネットル議員は、「オーストラリアの紋章の植物の名前を知っているかどうかがなぜ善良な市民の条件になるのか理解に苦しむ」と批判した。(AAP)


この記事はAAP配信記事の忠実な翻訳であり、日本国内の報道と合致しない記述も含まれています。
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