労働党、メディケア・セイフティ・ネットが悩み
金持ち優遇制度だが廃止すれば支持率に影響
9月22日、ケビン・ラッド労働党党首が、メディケア・セイフティ・ネット制度に反対する労働党の立場を放棄することが示唆された。同制度は、オーストラリアでも圧倒的にもっとも裕福な地域の住民を利する福祉になっており、ジュリア・ギラード副党首が「ペテン」と攻撃したばかりだった。しかし、同日、ラッド党首が、2億2,000万ドルをかけて対象地域に医療専門家を配置する「スーパー・クリニックス」政策の一環としてセイフティ・ネット制度を支持する方針を打ち出した。同制度は、老齢年金受給者と中間所得世帯では$500を越える医療費患者負担には80%を政府が補助するというもので、独身者と高額所得世帯では$1,000以上となる。しかし、低所得者は公立医療に集中し、$500を越える医療費を支払うケースが比較的少ないため、補助を受けるのが高額医療を受ける高所得者で占められてきた。医師改革協会のティム・ウッドラフ会長は、労働党の政策変更に対して、「労働党の公平な医療という言葉は薄っぺらなタテマエに過ぎないことを暴露した。最貧選挙区の患者にとってセイフティ・ネット制度は何の益にもなっていない」と批判し、さらに、「労働党は、患者を苦しめている医療制度の根本的な問題を解決することを怖れているのか、それともやる気がないのか?」と語った。労働党の保健問題担当ニコラ・ロクソン議員は、ジョン・ハワード首相が2004年に、増大する医療費対策として導入したこの制度には問題があるが、現在1万世帯がこの制度に頼っており、代替制度なしに廃止することはできない」と語った。(AAP)
この記事はAAP配信記事の忠実な翻訳であり、日本国内の報道と合致しない記述も含まれています。
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