労働党党首、クリーン・コール技術開発に15億ドルを約束
資源相、「与党の石炭政策の模倣」と批判
2月25日、ケビン・ラッド野党党首はナイン・ネットワークで、2020年までに全国の火力発電所に低公害石炭燃料を供給する体制を整えるため、15億ドルの政府民間協力で石炭低公害化技術開発を進めると発表した。労働党計画案では、既存の「低公害化技術実証基金」に加え、5億ドルの出資を呼び水にして民間から15億ドルを募り、8年以内に技術開発組織を設立、3、4種類の技術を並行して進める。ラッド党首は、「この技術が完成されれば年額240億ドルにのぼる石炭輸出産業も将来的な安定が得られる。国際的に温室ガス排出反対の意識が高まっている現在、国を挙げて石炭業界を支える必要がある」としている。また、ラッド野党党首は、「ハワード政権は、低公害技術に5億ドルを投資しているが、これまで私の提案で、石炭低公害化には1億3,500万ドルが割り当てられているが、これでは足りない。予算を増やし、また今後4年にわたりCSIROにも2,500万ドルの予算を追加割り当て、低公害石炭技術開発を主導してもらう」としている。ラッド党首が挙げた石炭の低公害化技術としては、石炭ガス化、二酸化炭素回収貯蔵、排ガス再循環を併用した酸素富化燃焼、燃焼後回収などがある。ピーター・ビーティQLD州首相は、連邦労働党のクリーン・コール技術開発計画案支持を声明し、「300年分の石炭埋蔵量と何万人もの炭鉱労働者家族の生活確保を考えれば、クリーン・コール計画案を歓迎する」と語った。一方、与党のイアン・マクファーラン資源相は、「ラッド野党党首のクリーン・コール計画案は政府計画の模倣。政府はすでに1億7,500万ドルを投資し、民間からも10億ドルの投資が行なわれている。2020年という期間設定も解決案にはほど遠い」と批判した。(AAP)
この記事はAAP配信記事の忠実な翻訳であり、日本国内の報道と合致しない記述も含まれています。
|
最新ニュース
政治のニュース
過去の記事
|