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政治 - 2007年3月15日

自由党議員、市民権取得テストに異議

オージー・フェアゴーになじまず
 3月14日、VIC州選出の与党自由党ペトロ・ジョルジオウ下院議員は、政府が上程している市民権取得テストは、将来オーストラリア社会に貢献することができる移民を締め出すことになると発言、さらに法案は時代に逆行するものであり、オーストラリアの価値観であるフェアゴーの精神にもなじまない、と鋭く批判した。英語テストはすでに市民権所得資格条件で義務づけられているが、ジョン・ハワード連邦首相は、この法案で英語理解力を必要とする30題の一般知識テストを市民権取得資格条件に加えようとしている。ジョルジオウ議員は、メルボルンのイタリア移民援護協会でのスピーチで、「統計局の数字では、英語識字力がきわめて貧困なオーストラリア人が250万人いる。移民に英語を習得させる動機づけとしてテストを市民権取得条件にするのなら、英語を母語とする250万人のオーストラリア人が落第するような水準の英語を移民に要求することはできない」と語り、「新法案に定められているテストは、英語習得の動機づけにはならず、たまたま海外で生まれた識字能力の低い者を罰することにしかならない。この制度は、その建前上の目的を達することもできず、平等な扱いとフェアゴーというオーストラリア社会の価値観にも反している」としている。ジョルジオウ議員は、第一次世界大戦中、ガリポリ上陸作戦中に我が身の危険もかえりみず、負傷した兵士を自分のペットのロバに乗せて救ったジョン・シンプソン・カークパトリック二等兵の逸話を「オーストラリアの価値観」に喩える人達を笑い、「シンプソンはイギリス人で共和制派、しかもオーストラリアに来た時は船で密航した不法ボートパースンで強硬な労働組合主義者でその上に労働者の革命を呼号していた。それでも彼がオーストラリア人の象徴と言いたいのか」と暗にブレンダン・ネルソンなどの保守的同僚達を批判した。(AAP)


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