遺伝子組み換え作物解禁の訴え
連邦政府の報告書
8月12日付で連邦政府の報告書を発表したピーター・マクゴーラン農業大臣は、「カノーラなど多岐にわたるGM作物に関して、その法規制、供給チェーン管理、遺伝子組み換え(GM)作物に対する市場の態度、生産者レベルにおける農業経営的、経済的、法的責任問題など様々な面を網羅したこの報告書は、現在のGM作物をめぐる議論に情報を注ぎ込むことを目的としている」と語った。現在GM作物を合法的に栽培できるのはQLD州だけであり、NSW州やVIC州などでモラトリアムの見直しが検討されている。大臣は、「4州でモラトリアムの見直しが行われており、オーストラリアの農家も2008年からGMカノーラを栽培できる可能性が大きくなってきた」として、遺伝子組み換え技術はオーストラリアの農家にも大きな利益をもたらすと語った。しかし、同時に環境保護団体、保健・栄養専門家からはGM作物に対して強い反対がある。大臣は、「GMカノーラ:情報パッケージ」と名付けられた報告書は、「GMカノーラが、農産物でオーストラリアと競争しているカナダでは10年にわたってGMカノーラが生産されてきたが、市場シエアも価格も落ちておらず、むしろ農業経営で利益をもたらしている」と述べており、GM反対論に的確な反論を加えていると語った。コンサルタント会社ACILタスマン社が作成したこの報告書では、オーストラリアの従来種カノーラの問題を解決するのもGMカノーラだとしている。大臣は、「この報告書でも分かるとおり、州政府はただちにGM作物モラトリアムを停止し、豪農家がGM技術を活用できるようにすべきだ。豪農家は生産者としては効率的で革新的だが、世界的に競争するためには競争力を持たなければならない」と語った。(AAP)
この記事はAAP配信記事の忠実な翻訳であり、日本国内の報道と合致しない記述も含まれています。
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