ジョン・ロウズ、人種差別発言問題
「中国人ドライバーは地上最悪」
「ショック・ジョック」と呼ばれる超保守系ラジオ・パーソナリティの両横綱アラン・ジョーンズ氏もジョン・ロウズ氏も、連邦首相以下政界その他有力者の絶大な支持を受けているが、一方で違法行為や裁判沙汰にも無縁ではない。むしろ、平然と違法行為を続けながら、連邦首相や与野党政治家の信頼と称賛を受けられる職業はラジオ・パーソナリティの他には思いつかない。8月17日、ジョン・ロウズ氏の2UEラジオ番組に「ヘレン」と名乗る聴取者が電話してきた。内容は、シドニー市内クロス・シティ・トンネル通行料金を支払わなかったため、罰金通告を受け取ったというものだった。なぜ通行料金を払わなかったのかと聞かれた女性は、「有料だと知らなかった。東に走ったのはこれが初めて」と答えた。ジョン・ロウズ氏は「あんたは東から走ってきたように聞こえるが。あんたはアジア人だな?」と訊ね、女性が「中国から来た」と答えると、ロウズ氏は、「中国人ドライバーは地上最悪だと思う。あんたもきっと他の中国人同様最悪のドライバーに違いない」と罵ったとされている。NSW民族共同体会議(Ethnic Communities Council of NSW)のジャスティン・リー氏は、ロウズ氏が言ったようなコメントが中国人に対する偏見をいつまでも生き延びさせると批判した。2UEラジオ幹部は、コメントは放送中に行われたことであり、放送局のコメントはできないと拒否した。ジョン・ロウズ氏は発言を認め、「すると、私は人種差別主義者だと非難されるわけだ。私は人種差別主義者ではない。事実を語っているまでだ」と開き直った。放送内容を規制する豪通信メディア局(ACMA)は直ちに動けない。放送内容に関する調査は申告制であり、聴視者が放送局に苦情を申し入れた後に初めてACMAが調査を始められる。ジョン・ロウズ氏は過去にゲイ差別発言で何度も調査を受け、差別発言と判定されたこともある他、裁判中の被告を名指しで「人間の屑」と呼んだため、裁判が中断、ロウズ氏が法廷侮辱罪で有罪宣告を受けたこともあり、さらにアラン・ジョーンズとともにスポンサーから金銭を受け取りながら、それを明らかにしないまま、スポンサーの商品を称賛するという行為を続けていたことで摘発されたこともある。有罪判決を受けながら、あまりにも有名であるという理由で服役を免除されたこともある。(AAP)
この記事はAAP配信記事の忠実な翻訳であり、日本国内の報道と合致しない記述も含まれています。
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