消費税配分でNSW州への割当て増加
各州の経済状況変化でWA州は減額
2月27日、連邦地方交付委員会が発表した勧告書によると、東部諸州と西部州の間の経済状況変化で連邦の消費税収入比率が大きく変化しており、2007年度にはNSW州への割り当てが前年度額から2億7,700万ドル増え、逆にWA州の割り当ては2億7,160万ドル減額となる。勧告は2001年度から2005年度までの5年間のデータを基にしており、QLD州の割り当ても減額となる。アラン・モリス委員長は、「この変更は、州相互間の財務能力の変化が加速している事実を反映したもの。WA州とQLD州の経済成長で両州政府の歳入そのものが増加しており、消費税プール制度の目的である州間財務平準化という主旨から両州への割り当てが引き下げられた」と語っている。VIC州、SA州、ACT、NTなどの割り当てもわずかに増え、TAS州はわずかに減っている。NSW州の経済は規模こそオーストラリア最大だが、天然資源ブームにわく2州に比べると、その財務能力は著しく落ちている。増額される2億7,700万ドルの割り当てには、一部州税廃止の見返りも含まれている。VIC州への割り当て増加は6,400万ドル、SA州は6,930万ドル、ACTは1,310万ドル、NTは1,970万ドルの増額となるが、QLD州は鉱山と印紙税からの収入が増えているため1,664万ドルの減額、WA州も不動産市場が急激に活発になっている。しかし、NSW州政府のジョン・ワトキンズ副首相は、NSWの納税者は消費税に143億ドルを払うことになるはず。返ってくるのはそのうち119億ドルのみで、24億ドルが他州に消えている、と不満を漏らした。(AAP)
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